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「オンパク」手法を利用 地域のお宝発掘プロジェクト第2回 沖縄チャンプルー博覧会

「オンパク」手法を利用 地域のお宝発掘プロジェクト第2回 沖縄チャンプルー博覧会

エイサーの過去と現在、そして未来を展望する歴史舞台「エイサー今昔物語」

沖縄県では地域の魅力発掘を目的にした長期イベント「地域のお宝発掘プロジェクト第2回 沖縄チャンプルー博覧会」(通称:チャンパク)が1月22日~3月11日の2ヵ月間、沖縄市を中心に県内各地で開催された。

同イベントは一般社団法人ジャパン・オンパクが提案する「温泉泊覧会」(通称:オンパク)の手法をもとに企画されたもので、小規模の体験交流型イベントを沢山集めて短い期間に開催することで地域の見直しと活性化を図る取組み。期間中は地域の食や自然、文化・芸能に加え、人物や街の特徴にフォーカスした85のプログラムが展開された。オープニングセレモニーではメーン会場の沖縄市・コザの街を舞台に同県を代表する伝統芸能エイサーの歴史を紹介する「エイサー今昔物語」が行われ、エイサーの始祖といわれる袋中上人の生誕地・福島県いわき市より「じゃんがら念仏踊り」を招聘するともに、沖縄県各地の青年会がエイサーを披露。また、エイサーに関するさまざまな資料展示「エイサー会館」や琉球伝統の「ぶくぶく茶」を体験できるプログラムも同時開催された。

体験プログラムは街歩きやトレッキング、ワークショップなど、地元の人と触れ合いながら学べるものや街特有のカルチャーが楽しめる内容となっており、沖縄市役所をはじめ、各市内の観光協会や参加事業所・店舗等で配布されるガイドブックで各種スタンプラリーに参加ができる。食関連では、コザのイケメン(=イケてる麺)や宜野座村の食材だけで作られ同村だけで販売される宜野座バーガーといったご当地モノのスタンプラリーのほか、県内の食堂やレストランの定番メニューで街おこしを図ろうと昨年行われた「第1回コザAランチ選手権」の体験企画など、とてもユニークなイベントが目立つ。地域を楽しむイベントでは地元商店の人々やローカルFM局のパーソナリティー、県内で活躍する芸人など、多彩な人物がエスコートしてくれるのも大きな魅力。参加者は地元をはじめ、県内各地から訪れたほか、海外からの留学生や研究者なども見られたという。

今年はクロージングを2月下旬予定としていたが、東日本大震災と原発事故により大きな苦境に陥ったいわき市を中心に活動する「フラオンパクチーム」が、3月11日の震災後1年の日を中心に、慰霊と鎮魂、復興に向けてフラオンパクを開催することから、沖縄からエールを送るために同イベントも3月11日をクロージングの日とした。同日、福島県いわき市で沖縄市久保田青年会がエイサーを披露するとともに、より密接に交流する為の企画も計画されたとのこと。現在、同事務局では運営協力してくれるパートナーを募集している。地域を舞台にしたイベントは“地域活性”というキーワードのもと、今後さらなる躍進が期待される。

(2012年3月20日(火) 前田美江)

参考リンク:
沖縄チャンプルー博覧会
ジャパン・オンパク