HOME >  コラム・特集 >  「New Yorkではコロナでこのような時でも・・・」<4>(20/05/11)
コラム・特集

「New Yorkではコロナでこのような時でも・・・」<4>(20/05/11)

 

【エンターテイメント】

●メトロポリタン・オペラのアット・ホーム・ガラ
4月25日、メトロポリタン・オペラのオーケストラと合唱団、世界14か国約40人のアーティストがそれぞれの自宅から一同に参加するアット・ホームコンサートを行った。曲目はヴェルディのナブッコから「Va、pensiero」。その模様は無料でライブ・ストリーミングで配信された。現代を代表する演奏家が歌手が一同に勢ぞろいしてライブ配信されるのは初めての試み。
参考映像はこちらから

●ニュージャージー州、支援基金バーチャル・コンサート
4月22日ニュージャージー州出身またはゆかりの有名歌手や俳優、ジョン・ボン・ジョビやブルース・スプリングスティーンらがそれぞれの自宅から参加して演奏、ニュージャージー州の医療関係者や経済への支援基金バーチャル・コンサート「JERSEY 4 JERSEY Benefit Show」を行った。その模様はアップルTVや地元のラジオ局から生中継された。アップルTVでは全世界に配信された。収益はNew Jersey Pandemic Relied foundに寄付された。
詳細はこちらから
 

【スポーツビジネス】

●NFLバーチャル新人ドラフト指名
4月23日米プロフットボール・リーグ(NFL)の新人ドラフトが、史上初のバーチャル・ドラフトで行われた。毎年大きな会場で大々的に行われるNFLの一大イベントのひとつだが、今年はコロナウイルス感染拡大で自宅待機のなかNFLのロジャー・グッデル・コミッショナーのニューヨーク州の自宅の地下室から生中継で行われた。候補選手は自宅で待機、指名されるとカメラで映し出された。NFL ネットワーク、ABC 、ESPNチャンネルのほか、デジタルチャンネルで放映され、3日間で過去最多の5,500万人が視聴し、またバーチャル・ドラフトを通じて行われた新型コロナウイルス感染症緊急救援基金には1億ドルが集まった。
詳細はこちらから

●バーチャル・ケンタッキー・ダービー
米国の伝統的な競走馬レース「ケンタッキー・ダービー」は毎年5月の第一土曜日に開かれるが、新型コロナウイルスの影響で9月5日に延期された。しかし、その5月2日にコンピューター・シュミレーションで、バーチャル・ケンタッキー・ダービー「The Kentucky Derby: Triple Crown Showdown」が午後3時から6時まで行われた。歴代の米三冠馬13頭をデジタル化してコンピューターのシミュレーションで対戦。NBCテレビやNBC系ストリーミングサービスによりライブ配信された。収益は新型コロナウイルス感染症緊急救援基金へ寄付された。
ケンタッキー・ダービーの公式サイトはこちらから
レースの模様はこちらから
 

【マスク関連】

●マスクの重要性を訴えるビデオ・コンテスト
ニューヨーク州のクオモ州知事は、マスク着用の重要性を周知するためのコンテストを実施すると発表。参加者にはなぜマスクを着用することが重要かについて説明した30秒の動画を作成してほしいと呼びかけた。優秀作品5作品が選ばれ、ニューヨーカーの投票によって最優秀作品が選ばれ、公共サービスのアナウンスメントに使われる。
詳細はこちらから

●マスク・デザイン・コンテスト
毎年、6月にはニューヨーク市ブルックリン地区のコー二ー・アイランドでは参加者がそれぞれ人魚の仮装をしたマーメイド・パレードが行われるが、今年は新型コロナウイルスで中止となった。しかし、マーメイド・パレードの主催者とニューヨークのローカル・テレビ局NY1がマスク・デザイン・コンテストを行うと発表。締切りは5月24日で入賞者は6月1日に発表される。
参考記事はこちらから

●ディズニー・キャラクターのマスク販売
ディズニーがキャラクターデザインのマスクを販売。収益は慈善団体に寄付。マスクの販売は同社のサイトで受け付ける4枚セットで19ドル99セント。6月から配送開始。
詳細はこちらから
 

【バーチャル・ツアー】

●ニューヨークの動物園と水族館のからライブ配信
ニューヨークにあるブロンクス動物園、ニューヨーク水族館、セントラルパーク動物園、クイーンズ動物園、プロスペクトパーク動物園は新型コロナウイルスで現在閉館しているが、園内の動物や水族館の生き物たちの模様を毎日午前10時から午後4時までライブ配信を行っている。人が訪れなくなった動物園でのびのびとする動物たちの姿ががいい。園は一般には閉鎖だが、飼育員達は毎日出勤している。アシカは午前11時と午後3時、ペンギンの散歩は午後12時半と午後3時半。
詳細はこちらから

●NY近代美術館(MOMA)のバーチャル・ツアー
MOMAでは毎週木曜日に館内の展示物の解説を聞きながら回れるバーチャル・ツアーを行っている。同美術館のサイトから参加が出来る。
詳細はこちらから
 

【バーチャル・テイスティング・イベント】
米国ではコロナウイルスによる自宅待機で、いろんなことがバーチャルになっている。ニューヨークの場合は、民間企業の社員はみなテレワークだ。多くの会社は毎週金曜日の夕方は同僚たちとバーチャル・ハッピー・アワーがあり、各自が自分で用意したビールやワインを飲みながらZOOMで乾杯してる。
ワインやビール、日本酒のテイスティング・イベントも頻繁に行われていたが、今はテイスティングもバーチャルだ。どんなバーチャル・テイステイングがあるか紹介する。

●バーチャル酒テスティング
ブルックリンにある和酒の専門店「蔵一」でバーチャル酒テイスティングが行われた。同店は日本酒や焼酎、日本産ウイスキーを扱うリカー・ショップ。新型コロナウイルスでニューヨークのリカー・ショップはエッセンシャル・ビジネス(生活に必須な店)として認められているが、はやり客足は少なく、ほとんどが配達だという。
これまでは店内で日本酒のテイスティング・イベントを行っていたが、今は、それもできない。そんな中、Zoomなどを使ったバーチャル・テイスティングが行われている。
4月25日に蔵一とワインの輸入業者スカーニック・ワインとの共催で、スーカーニック・ワインの和酒担当者がZoomでバーチャル日本酒テイステイングを行った。参加は無料だが、参加できるのは蔵一でテイスティングで使う日本酒セットの購入者のみ。この日のセットは山形県・坂田酒造の「上喜元レッド・ラベル(純米大吟醸」と「上喜元ライス・ラベル(純米吟醸)」の2本で価格は89ドル。購入者はZoomテイスティングにアクセスできるID番号とパスワードがもらえる。酒は直接店での購入か配達でも注文できる。
テイスティングは午後8時から開始。参加者は購入した酒をグラスにいれて、手元に置いておく。担当者が日本そして、山形県の地理や名産物の紹介をした後、坂田酒造の映像が写しだされ蔵のバーチャル・ツアーや酒つくりの工程などをスライドを交えながら説明した後にテイスティングに。視聴者は担当者のお酒の説明を聞きながら自分で用意した日本酒をテイスティング。この日の参加者は約20人。バーチャル・テイスティングは約45分で終了した。
参考記事はこちらから