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文部科学省 芸術活動・スポーツ活動への支援策を発表(20/06/01)

文部科学省では、新型コロナウィルス感染拡大の影響による「生活に困っている学生等や芸術家やアスリート等への支援」、「大学や研究者への支援・研究基盤の強化」、「児童生徒等や学生の学びの保障」を盛り込んだ第2次補正予算(案)を発表した。(5月29日)
以下、この中で文化芸術活動・スポーツ活動に関連した事業を紹介する。

文部科学省大第2次補正予算(案)事業別資料集についてはこちらをご覧ください。

■文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ
(趣旨目的)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、舞台芸術等の活動自粛を余儀なくされた文化芸術関係団体においては、今後、一層の感染対策を行いつつ、活動の継続に向けた積極的取組等に必要な経費を支援し、文化芸術の振興を図る。
(概要)
(1)標準的な取組を行うフリーランス等向け(活動継続・技能向上等支援A-①)
プロのフリーランスの実演家・技術スタッフ等への稽古場の確保、技能向上のための研修資料等の購入、調査・制作準備 等。
(2)より積極的な取組を行うフリーランス等向け(活動継続・技能向上等支援A-②)
(1)の取組に加え、動画収録・配信による活動の発信等、発展的取組を追加も可能。
(3)小規模団体向け(活動継続・技能向上等支援B)
小規模団体のコロナ感染症対応の新たな公演・制作の企画 等(動画等による公演等の収録・配信、広報コンテンツの作成、感染症防止に対応した集団練習の実施等)
(4)中・大規模団体向け(収益力強化事業、小規模団体も応募可) ※。
コロナ後を見据えた新たな市場開拓・事業構造改革の取組 等(動画等の取組の他、舞台裏ツアー・役者との交流などの体験コンテンツ(VRの活用を含む)の開発、教育用独自演目の開発(これらの取組に係る準備を含む)等)

■文化芸術・スポーツ活動の継続支援
(趣旨)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、舞台芸術等の活動自粛を余儀なくされた文化芸術・スポーツ関係団体においては、今後、一層の感染対策を行いつつ、活動の再開に向けた準備を進める必要がある。そのため、活動の継続に向けた積極的取組等に必要な経費を支援し、文化芸術・スポーツの振興を図る。

(対象となる活動)
以下の取組を含む「活動計画」の実施に必要な経費を支援。
(1)以下の①~③のいずれかの取組(複数可)
① 国内外の観客、参加者等の回復・開拓
② 活動の継続・再開のための公演・制作、競技運営方法等の検討・準備・実施
③ 雇用契約の明文化等の経営・ガバナンスの近代化
(2)(1)の取組と併せて行う、業種ごとの新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに即した取組
(対象者)
文化芸術・スポーツ関係団体等(社団・財団法人(一般・公益)、任意団体、フリーランスの実演家や技術スタッフ等を含む。)
※活動継続・技能向上等支援A:フリーランスの実演家・技術スタッフ等向け
活動継続・技能向上等支援B:小規模団体向け(その他。複数のフリーランス等が連携して取り組む共同申請の場合を含む)

■文化芸術収益力強化事業
(趣旨)
多くの文化芸術団体は、新型コロナウイルスの感染拡大による収益機会の減少などにより、経営環境は厳しさを増している。このため、文化芸術団体の収益構造の抜本的改革を促し、活動の持続可能性を高めるため、各分野の特性を活かした新しい収益確保・強化策の実践を通じて、国内の新たな鑑賞者の拡充や海外需要を引き寄せる。本事業で得られた成果を活用し、費用対効果を検証することで、持続的な文化芸術団体の活動のあり方を検討する。
(事業概要)※令和2年度1次補正予算の事業を一部拡充
舞台芸術やメディア芸術の各分野の特性を活かした新しい鑑賞環境の確立などの収益力確保・強化の取組を実践。例えば、舞台芸術や映画の収益構造では、会場の収容人員以上の収入を得ることは困難で、今後は密集を避けるため来場者が制限される場合もあることから、動画等による公演等の収録・配信の取組等を実践。本事業で得られた成果を活用し、費用対効果を検証することで活動例のベストプラクティスを収集し、持続的な文化芸術団体の活動のあり方を検討する。
● コロナ後を見据えた新たな市場開拓・事業構造改革の取組等を実践
(対象となる活動例)
・ 動画等による公演等の収録・配信によるコンテンツの充実等)の取組・ 舞台裏ツアー・役者との交流などの体験コンテンツ(VRの活用を含む)の開発
・ 教育用独自演目の開発 等※ これらの取組に係る準備を含む。
(対象者)
中・大規模、小規模の文化芸術団体
※7分野を想定:音楽、舞踊、演劇、伝統芸能、大衆芸能、映画、メディア芸術

■スポーツイベントの再開支援
(趣旨目的)
全国規模のスポーツイベントの主催者による①会場における新型コロナウイルス感染症拡大防止対策、②継続的な集客等のための広報、③施設の確保、④選手等の非感染状態確認のために必要な費用や、部活動の全国大会に代わる地方大会の開催に必要な費用を補助することにより、様々なスポーツイベントの円滑かつ本格的な再開または開催を促進する。
(支援内容)
Ⅰ 全国規模のスポーツイベントの再開支援
①新型コロナウイルス感染症の拡大防止
サーモメータ―、消毒用アルコール等の購入や検温、監視、観客情報の把握等を行う人員の経費
②継続的な集客等のための広報
適切な感染拡大防止策を講じている旨の広報や集客のための広報に必要な経費や潜在的顧客に対しての放送・配信用コンテンツの作成等に必要な費用 ③施設の確保
イベントの会場となるスポーツ施設の使用料等の経費
④選手等の非感染状態確認
身体的接触を伴う競技について、選手が安心して試合に臨めるようにするため、選手及び関係者に対する民間の検査等に必要な経費 Ⅱ 部活動全国大会の代替地方大会の開催支援
学校の部活動の全国大会が中止されたことに伴い、新たに成の場としての地方大会の開催に必要な運営経費や新型コロナウイルス感染症対策に係る経費