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4K映像がテーマのワークショップ「CineGrid@TIFF」今年も開催

4K映像がテーマのワークショップ「CineGrid@TIFF」今年も開催

映像表現や映像制作・配信現場の現状と展望・最新技術、ネット上の著作権問題など旬の話題が展開

「CineGrid@TIFF」は、4K映像とその伝送等をテーマとした学術会議(ワークショップ)。東京国際映画祭(TIFF)関連企画として六本木ヒルズ森タワー49階の「アカデミーヒルズ」で開催され、4Kをはじめとする映像の超高精細化技術が映像を利用する様々な分野にどのような発展を生み出すのか、各国から集まった専門家がプレゼンテーションを行った。4Kのような超高精細映像は、デジタルシネマやODS、学術利用などさまざまな分野を舞台に技術開発が行われているが、イベントの主催者であるシネグリッドはこれらについての国際的な研究団体で、アメリ力を中心に欧州・アジアにネットワークを持っている。日本での同イベントの開催は今年で2回目。

 

各プレゼンテーションの題材には「将来の映像表現と最新技術について」「クラウドを利用した映像制作・配信の現状、未来」「ネットワーク時代におけるメディアのセキュリティ」など旬のテーマがならび、アメリカからのライブストリーミングも交え、発表やQ&A、トークセッションなど会場や参加者を含めた活発なやりとりもあった。

印象的だったのは、震災の発生を受け、KMDと東北大学の連携により実現したODSディスカッション。サブタイトルに「復興支援のために映像の力をどのように活かすか考える」とあるとおり、東京からは震災を題材に短編映画を撮った若手監督たちによる作品上映とディスカッション。東北大からは被災地で実際に行なわれた映像等を使った支援の取り組みが紹介された。最後に4K双方向ライブストリーミングを利用して双方のパネリストと会場とが交流したが、ここでは「被災地の様子をどう伝えるか」「被災地では何が求められているのか」「なぜ高精細でなければいけないのか」「なぜ映像でなければいけないのか」「なぜ映画なのか」…といった、「why」の部分に突っ込んだ話題が展開し、プログラムのなかでもひときわ盛り上がりを見せていた。

映像を介した多様なコミュニケーションは今後も拡大していくことが見込まれ、高精細の映像がネットワークを通じて世界を行き交う時代もすでに始まっている。技術的な問題はもとより、それを使って何を上映するのか、上映することで何を生み出し、それがどう社会に貢献するのか…という点に、会場に集まった人々の注目が集まっていることが実感できた。

また、シネグリッドは今回からの新しい試みとして、会議の開催だけでなく、同じビル内で行われている「TIFFCOM」にもブース出展。東京国際映画祭の併設マーケットとして毎年開催される見本市「TIFFCOM」には世界中からコンテンツホルダーとバイヤーが集まるが、そこで技術や製品についての展示を行い、さらにサテライト会場を設けて当日の会議の様子を生中継するなど、活発にPRを行なっていた。産学含む幅広い映像関係者を集め、情報交換や問題提起をする貴重な機会とである同イベントは、来年も同時期に行なわれる予定。

(2011年10月25日(火)大塚泰子)

 

CineGrid@TIFF 開催概要

主催:CineGrid
協力:DCCJ、NTT未来ねっと研究所、DMG
開催日:2011年10月25日(火)10:00~18:30
会場:六本木ヒルズ49階 アカデミーヒルズ オーディトリアム

参考リンク

cinegrid(シネグリッド) http://www.cinegrid.org/
第24回東京国際映画祭 http://2011.tiff-jp.net/ja/