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CSR活動としての 資生堂「未来椿プロジエクト」、JPIC(出版文化産業振興財団)「ブックリボン」

ここ数年で「企業の社会的責任」、いわゆる「CSR」(Corporate Social Responsibility)という観念が日本の企業にも浸透してきました。「CSR(企業の社会的責任)」とは、企業が利益だけを追求するのではなく、組織活動が社会に与える影響に責任を持ち、あらゆる“ステークホルダー(消費者、投資家等の利害関係者)”からの要求に対して適切な意思決定をすることをいいます。以前は、日本では利益を目的としない慈善事業、いわゆる寄付やフィランソロピー、メセナと誤解されていました。「CSR」活動への評価は、企業の社会的業績として多くの人たちによって検討されるため、株価にも反映しやすいといえますが、反対に商品の欠陥などの不祥事やスキャンダルなどで、「社会的責任」を果たしていないと判断された企業は、売上げや株価が落ちることがあります。また、これまでは、「CSR」活動としては、“社会に対する利益還元”という目的で「法令厳守」「商品・サービスの提供」「地球環境の保護」等々、商品や環境に対する事項が挙げられていましたが、近年では「従業員のあり方(資質・技能・能力)」も含まれ始めて、「従業員自体の品質向上」に向けて対策を取る企業も出てきました。これは、「従業員が起した問題は企業の責任」という考え方がベースにあり、加えて、サプライチェーンやステークホルダーまでに損失の影響を及ぼしかねないと云う危惧があるからです。

■資生堂「未来椿プロジェクト」
さて、そんな時勢を反映して、世界中のグループ社員が一斉に「社会貢献活動」を実施するプロジェクトを展開している日本の企業があります。2012年に創業140周年を迎えた「資生堂」です。「資生堂」は、創業140周年のシンボリックアクションとして、世界中のグループ社員45,800人が131の事業所・部門ごとに「社会貢献活動」を行なう「未来椿プロジェクト」を始動しました。

1872年(明治5年)に日本初の洋風調剤薬局として東京・銀座に創業した資生堂は、現在は、世界89の国と地域で事業を展開する企業へと成長し、「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤー」をめざして活動を行なっています。そして、創業140周年を迎えた2012年は、資生堂グループの全社員が事業所・部門ごとに、「美しさを創り出す」を横断テーマに、当社の強みが発揮できる「女性・化粧」「文化」「環境」の3つの分野で「社会貢献活動」を展開。この活動は、未来に咲かせる椿の大輪という意味を込めて「未来椿プロジェクト」と称しています。また、「未来椿プロジェクト」は、創業140周年限定のイベントではなく、この活動をきっかけに、これまで支えてもらった社会やお客(消費者)への感謝の気持ちを世界中のグループ社員で共有し、結束力をより高めるモチベーションとしての意味合いを持たせるとともに、資生堂グループ企業理念にある「美しい生活文化の創造」に向け、社会やお客(消費者)とのつながりをさらに深める活動としての発展を目指してしています。 なお、「未来椿プロジェクト」の世界中の事業所および部門の実施結果については、資生堂グループ企業情報内の「140周年アニバーサリー」ページに掲載し、随時更新していくそうです。

 

■JPIC(出版文化産業振興財団)「ブックリボン」
もうひとつ現在進行中の「社会貢献活動」をご紹介します。JPIC(出版文化産業振興財団)が東京都の協力を得て進めている「ブックリボン」プロジェクトです。このプロジェクトは、JPICが消費者が購入し、すでに「読み終わった本」、あるいは「本棚にねむっている本」を、本を手に取る環境が十分ではない施設や団体へ橋渡しするプロジェクトです。活動は、2009年から試験的に始まり、2010年からは東京都の協力を得て、その年は107,897冊の寄贈を受けました。「ブックリボン」プロジェクトの具体的な流れは、「読み終わった本」や「本棚にねむっている本」をダンボールや袋に詰め、直接「ブックリボン」プロジェクト事務局に送るか、都庁や都営地下鉄駅務室、東京都江戸東京博物館、江戸東京たてもの園、東京都写真美術館などの都立文化施設、都立大学(首都大学東京)等に持ち込むかの2つの方法があります。なお、本を届ける施設は、児童館、児童福祉施設、在外日本人文庫、矯正施設などだそうです。目標部数は10万冊で、目標に達した時点で、このプロジェクトは終了します。

(2012/06/17)